自転車乗りの腹圧を考える

トレーニング
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どうも、アベケン(@abekenblog)です。

ツールを走るような自転車のトッププロ選手を見ると、お腹周りがすごく膨らんでいる写真があったりします。

写真は競技動作中の一瞬を切り取ったものなので常に同じ状態かはわかりませんが、お腹周りが膨らんでいる瞬間があるのは確かそうです。

自転車の乗車時に上体を支える、また脚で力強くペダルを押す時の上体の安定を保つための要素として「腹圧が高まっているかどうか」があります。また腰痛やヘルニア予防にも効果的です。

今回はこの「腹圧」を考えてみたいと思います。

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腹圧が大事な理由

腹圧とは、お腹にかかる圧力のことです。お腹周りは様々な筋肉で覆われていますが、お腹を膨らませるように吸った空気をお腹周りの筋肉でグッと閉めると腹圧が高くなります。逆に筋肉を緩めると腹圧は下がります。

腹圧を高めることは上体、特に腰椎の安定に必要不可欠です。

身体の内側からの圧力によって背骨が必要以上に反らず、腰の負担を軽減します。(拙すぎる絵ですいません…。)

身体を横から見た図。腹圧が高いと背骨を内側から支える力として働く

腹圧が低い状態だと、外からかかる力に負けて上体が安定しません。自転車に乗車した姿勢だとハンドルに寄りかかる姿勢になり、ペダルを踏んだ時に腰が反って腰痛になったり最悪ヘルニア等になったりします。

腹圧を高めるためには?

快適な自転車ライフ、はたまた日常生活における腰痛予防においても腹圧を高める方法を知っておいて損はありません。ではどうやったら腹圧を高めることができるんでしょう。

筋トレする!

筋トレ、特にバルサルバ法を用いた筋トレは有効です。

バルサルバ法とは動作中に呼吸を行うのではなく、動作前に大きく息を吸ってお腹に空気を溜めて息を止めた状態で動作を行い、動作終了後に息を吐く方法です。

腹圧を高める感覚を養うだけでなく、腹圧を高めるための筋肉まで強化できるので一石二鳥です。

※注意点

1.高血圧の診断が出ている人はバルサルバ法はやめましょう。血圧も一気に上がります。

2.腹圧を高めるツールとして筋トレ時のトレーニングベルトがありますが、腹圧をかける感覚を養うことはできますが、腹圧をかけるための筋力強化効果は落ちるので一長一短あります。これは個人的な考えですが、なるべくベルトを使わない方が自転車乗車時や日常生活において有効な気がします。

腹筋とは違うの?

腹筋、正確には腹横筋や腹直筋は腹圧を高めるためのひとつの要素です。

腹圧を風船と考えるとイメージしやすそうなので、風船で例えてみます。

腹筋を鍛えることは風船のゴムを厚くするのと似ています。腹筋を鍛えることによって風船の中に入れた空気を抑え込む力が強くなるので、腹圧を高めることに繋がります。

しかし、そもそもお腹に空気を溜め込む感覚がない(風船を膨らませられない)ことにはいくらゴムを厚くしても圧力はかかりません。

そのため腹筋を鍛えるのも大事ですが、風船を膨らませる、お腹に空気をたっぷり吸いこんで圧力をかける感覚も並行して養わないことには腹圧を高めることにはつながりません。そういった意味でも全部の筋肉を使う筋トレは有効です。

腹圧を高めるための筋肉

腹圧は身体内部の圧力です。圧力をかけるためには腹筋はもちろん、四方八方から空気を押さえつける必要があります。

上は横隔膜、下は骨盤底筋、後ろは多裂筋、前は腹横筋、腹直筋、他にもお腹周りの筋肉が協働して吸い込んだ空気を逃がすまいと働くことになります。

これらの筋肉のうち、どこか弱い部分があると圧力が弱い部分に逃げてしまい、結局全体として圧力が高まらないといったことになります。風船で例えるなら、一部分だけゴムが薄い部分がある風船に似ています。ゴムが薄い部分だけどんどん膨らんでしまい。そのため、腹圧を高めるためには腹筋だけではなく満遍なく強化する必要があります。そういった意味でも全部の筋肉を使う筋トレは有効です。

筋トレで腹圧を高める感覚と筋力を養い、自転車の上で練習する

筋トレは安定した地面の上で行いますが、自転車は不安定でかつ長時間同じ姿勢を維持する必要があります。また自転車では筋トレほど高い筋力発揮を要求されることはありません。そのため自転車の上では筋トレの時ほど高い腹圧をかける必要がありません。

筋トレで腹圧を高める筋力を向上させ、なおかつ感覚を養い、それを自転車の上で実践する。そうすることで、身体に痛みの出にくい快適な自転車ライフが送れるのではないかと考えます。

まとめ

今回は腹圧について考えてみました。

筋トレの種目や詳細に関してはここでは言及しませんが、今自身で取り組んでいる筋トレにエッセンスとして取り入れるだけでも違った効果が得られるかもしれません。

特にヒルクライム等で腰痛が出やすい、肩が上がって上半身に力が入ってしまう…という方は上半身のリラックスという意味も含めて特に有効なのではないかと考えます。

※編集後記※

2023年が始まってしまいました。今年はレースやイベントに参加しようかどうかまだ迷っています…。ピークを作る工程も楽しいんですが、インターバルやら筋トレやらをガシガシやってとにかく地力を高めるのも楽しくて。今はひたすらガシガシやる方に心が傾き中です。

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