自転車乗りが腸腰筋を鍛えるべき理由の考察

20210113 トレーニング
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どうも、アベケンです。

ものすごく久しぶりの投稿となりました。2021年もゆるゆるとマイペースに更新していこうと思います。

自転車のトレーニングに関してインターネットを検索すると割と目にする「腸腰筋」。

ペダリングにおいて大事と言われている腸腰筋ですが、個人的には理由がわかりませんでした。発揮できる筋力はケツやハムに比べて小さいし、引き足よりも他の部位、特に正のトルクを生み出すケツやハムの重要度の方が高いと考えてました。

そんな私が「あ、腸腰筋も大事だな」と思い立った経緯と考察を書いていきたいと思います。

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時間がない人の為の結論

ケイデンスを保つ、或いは上げる際に重要な役割を果たす。

マイナストルクを打ち消し、スムーズなペダリングを行う際に使われる。

腸腰筋「も」大事だし、トルクを生み出すための他の筋肉(ケツやハム)も大事。

腸腰筋って?

腸腰筋は背骨と大腿骨を繋ぐ大腰筋と、骨盤と大腿骨を繋ぐ腸骨筋の総称です。収縮することで股関節を屈曲させる、つまり身体を「く」の字に曲げる時に作用します。ペダリングの際は主に引き足、足を引き上げる動きに寄与します。(小腰筋も含まれますが、人によってあったりなかったりするのでここでは割愛します。)

大腰筋

大腰筋

腸骨筋

腸骨筋

何故大切なの?

では何故腸腰筋が大事なのでしょうか。また、腸腰筋を使って足を引き上げる動作が何故大事なのでしょうか。

パワーはトルクとケイデンスで算出されます。

トルクはペダルを踏みこむことで発生しクランクを加速させますが、ケイデンスが上がると踏みこむことのできる時間が短くなります。すなわち、トルクを発生させにくくなります。

例えば、歩いている時をイメージしてください。歩いている時は足で地面を押して(地面に対してトルクを与えて)前に進みますが、歩くスピードが上がると足が地面に接地している時間が短くなります。次第に早歩きになり、走り始めると歩いている時よりもより素早く地面を押す必要が出てきます。

歩いている時と同様に、自転車に乗ってクランクを回す場合はケイデンスが上がれば上がるほどトルクを入力する時間が短くなります。そうするとトルクを発生させる為により素早く、かつ力強く踏み込む必要が出てくると同時に足を素早く曲げて発生させたトルクの邪魔をしないことが重要になってきます。

引き足が遅れマイナストルクが発生するとただでさえ発生させにくい正トルクの邪魔をし、かつケイデンスを上げにくくなります。

マイナストルク

では、腸腰筋を使うとどのような効果が予想されるのでしょうか。

腸腰筋を使えるとどうなるか

素早くかつ力強く足を曲げてマイナストルクを打ち消すことで、正トルクとケイデンスの向上に寄与します。つまり、ペダリングの効率化に大きく貢献するものと考えられます。

腸腰筋の働きが弱いと大腿直筋や内転筋を代わりに使うことになります。これらの筋肉を多用すると膝が左右にブレたりするので、ペダリングとしては余り効率が良くないし膝の痛みを誘発することが予想されます。

また、腸腰筋は背骨に付着しており骨盤を後傾させます。骨盤の後傾はケツやハムを使いやすくさせるので、ケツやハムを使って正トルクを発生させやすくなることが予想されます。

ただ、余りにも骨盤の後傾を意識すると反り腰になってしまい、腰痛の原因になるので骨盤の後傾も程度によるのですが…ここが人体の難しいところであり、万遍なく鍛えるべき理由でもあります…。

まとめ

マイナストルクを打ち消しペダリングをスムーズにするための腸腰筋ですが、踏み込む正トルクが小さいとパワーは低いままです。速度アップには繋がりません。

トルクを素早くかつ力強く発生させるためのケツやハムの筋力を鍛えた上で、よりペダリングをスムーズに行うための要素として腸腰筋をバランス良く鍛えることが大切であると考えます。

参考文献

肉単 ~語源から覚える解剖学英単語集~

※編集後記

今冬から厚手の靴下を履いて実走してるんですが、暖かくて爪先の快適度がダンチです。夏用の靴下にシューズカバー付けてた頃にはもう戻れそうにありません。

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