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どうも、アベケン(@abekenblog)です。
自転車のトレーニング関連を調べたり情報を得ようとインターネットや書籍等を見るとほぼ確実に目にするであろう「最大酸素摂取量(VO2max)」。今回は自分の復習も兼ねて、最大酸素摂取量とは何か?をまとめてみようと思います。
最大酸素摂取量(VO2max)とは?
ヒトは呼吸から酸素を身体の中に取り込み、細胞内の「ミトコンドリア」という組織で身体を動かすためのエネルギーを作り出しています。
これは運動強度が変わっても変わりません。「無酸素運動」と呼ばれる強度の高い運動でも変わりません。(エネルギーを作り出すための方法の割合は変わりますが、どんな運動強度であれ酸素を取り込んでエネルギーを作っています。)
運動するために必要な酸素量は運動強度に比例して多くなっていきます。より速い速度で走る、より高いパワーを出す時はより多くの酸素を必要とするため、身体はより多くの酸素を取り込もうとします。その結果、呼吸が荒くなり(ゼーハーする)、心拍数が上がり、血流速度が増加します。
より速い速度で走るために呼吸数を増やし、心拍数を上げて血流速度を上げ多くの酸素を取り込めるようになりますが、際限なく走る速度は上げられないし、際限なく酸素を取り込めるわけではありません。必ず限界が来ます。その限界を最大酸素摂取量(VO2max)と呼んでいます。
どうやって決まるのか?
最大酸素摂取量(VO2max)は当然ですが個人差があります。最大酸素摂取量は複数の要因によって決まるとされています。
- 肺の換気能
- 毛細血管量
- 血漿量
- 血流速度
- ミトコンドリア量
- ミトコンドリアの質
- 最大心拍数
- 1回拍出量
呼吸によって肺から取り込んだ酸素は血液の中に入り、血液は心臓のポンプ機能によって押し出され、全身に届けられます。
全身を巡る中で血液から細胞内に移動し、細胞内のミトコンドリアが酸素を利用してエネルギーを作り出します。
そのためこれらが最大酸素摂取量を決める要素となります。
特にエネルギーを作り出す機関であるミトコンドリアの量や質は最大酸素摂取量の大小を決定する要因として関与が大きいとされています。
どうやって計測する?
厳密に計測しようとすると、研究室の中にある呼気ガスを計測できるマスクを付けてトレッドミルやエルゴメーター等で運動し、少しずつ運動強度を上げていく方法しかありません。
ただ、この方法は設備が必要になりますし一般的な方法とは言えません。
設備を必要とせず、個人で計測したい場合はパワーが計測できるエルゴメーターやパワーメーター等を利用し、RAMPテストを実施するのが最も手軽な方法と言えます。
RAMPテストとは、低いパワーから1分毎にパワーを上げていき限界まで上げた時のパワーを最大酸素摂取量に達したパワーとして記録します。
これはその人の能力の差異によって実際の最大酸素摂取量と多少の誤差は発生しますが、特別な設備を必要としない最も手軽な測定方法です。
まとめ
今回は自分の備忘録と復習も兼ねて最大酸素摂取量についてまとめてみました。
最大酸素摂取量が高いということは酸素の利用する能力が高いということであり、有酸素性運動パフォーマンスと密接な関係があります。
そのためトレーニングで最大酸素摂取量を高めることはパフォーマンス向上につながりますが、成人後は最大でも20%ほどしか向上しないという報告があり、その後は加齢と共に減少します。
また最大酸素摂取量(特にミトコンドリアの能力)を向上させるためには強度の高いトレーニングが必要とされております。
※編集後記※
以前から不整脈があり、そろそろお医者さんに検査していただいたところ自覚症状通り不整脈があり、そのまま三拍四日で手術してきました。発作の頻度が元々少なかったため今治っているかどうかはわかりませんが、少しずつ運動を再開して様子を見ていきたいと思います。