ライド中の水分補給-スポーツドリンクは薄めて飲むかそのまま飲むか

栄養
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どうも、アベケン(@abekenblog)です。

暑い日が続くようになってきました。いよいよ自転車シーズン到来!という感じですが、暑い季節がやってくると持久系スポーツでより重要度を増してくるのが水分補給です。

特に自転車は運動時間や競技時間が長く、大量に発汗するため運動中も水分補給が欠かせません。

ここ最近は運動中の水分補給は真水ではなく、汗と共に体外に排出される電解質と運動に必要な糖質も摂取できるスポーツドリンクが効率的な水分補給であるという考え方が割と浸透していると感じています。

が、自転車を漕ぎながら飲もうとするとスポーツドリンクってものすごく濃く感じませんか?

特に運動している最中に摂取しようとすると甘ったるくてとても飲めない!と感じることが多かったため、以前は水で割って薄めて飲むようにしてました。

実際スポーツドリンクを薄めて飲むのってどうなんでしょう?確かに口当たりが軽くなって飲みやすくはなりますが…スポーツドリンクメーカーのホームページを見ると「薄めずに飲んでください!!!」と力説されています。

そこで今回はライド中の水分補給としてスポーツドリンクをどのように摂取したら良いかを考えていきたいと思います。

時間が無い人向けの先出し結論

よほどのこだわりがなければスポーツドリンクはそのまま摂取しよう!!

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ライド中の水分補給にスポーツドリンクが適切な理由

人間は身体を動かすと体温が上がります。体温が上がり続けると身体に様々な異常をきたすので、身体は体内から汗を出し、汗が蒸発する際の気化熱によって体温を下げようとします。

汗が出続けるような状態で水分補給を怠ると当然体内の水分が不足してきますが、脱水状態になると身体に様々な異常が発生します。

・深部体温の上昇(体温が下げられない)

・血液量の減少(血液がドロドロに)

・心拍数の増加(ドロドロの血液を循環させるために負担がかかる)

・主観的運動強度の増加(いつもなら楽な強度でも辛く感じる)

脱水によって体重が2%減少すると全体的なパフォーマンスが低下すると言われています。

また、体内から出される汗には電解質(塩分やミネラル類)も含まれます。汗によって水分と電解質が失われていく状態で水分のみ補給すると低ナトリウム血症を引き起こします。

・頭痛や吐き気

・嘔吐

・筋痙攣

・手足のむくみ

・脳浮腫や痙攣発作

・昏睡

・脳幹ヘルニア

・呼吸停止

といった症状に見舞われるため、電解質の補充も必要不可欠です。

スポーツドリンクには水分と電解質がバランス良く配合されており、加えて糖質も含まれています。

糖質を加えることで腸からの水分吸収速度が高まることが分かっており、エネルギーの補給と2つの役割を担っています。

これらを同時に補給することができるため、ライド中の水分補給にはスポーツドリンクが適していると言えそうです。

何故ライド中はスポーツドリンクが濃く感じるのか?

売られているスポーツドリンクをライド中にそのまま飲もうとすると「ウッ…」となるほど濃く感じることがあります。そのため薄めて飲むという人が多いように思います。かくいう自分も濃くて飲みづらいと感じていたので水で割って飲んでました。

運動後は「味覚の閾値が下がる」いう研究結果⑴があり、ライド中にスポーツドリンクが濃く感じるのも同じ現象によるものと考えられます。要は味に敏感になるようです。

ライドの合間に食べるランチが美味しかったりするのはこういった理由も含まれているかもしれません。

どのくらいの量を補給したらいいのか?

ではライド中どのくらい水分を補給したらいいんでしょうか。

上にも書いたように、体重の2%を越える水分が排出されるとパフォーマンスに影響を及ぼします。

そのため目安としてはライド前とライド後の体重を図り、体重が2%以上減らないように水分補給すべし、というのがガイドラインになりますが…アマチュアライダーやサンデーライダーでここまで厳密にやる人はあまりいないんじゃなかろうか。

その人に必要な水分量は年齢や体重、暑熱順化の具合や運動強度等によって大きく異なるために一概には言えません。

目安としては

・喉が渇く前に水分を補給する。

・こまめに補給する。(10分に1回2口とか)

といったくらいでしょうか。

薄めて飲んだらアカンのか?

汗が出るような時期のライドの水分補給にスポーツドリンクが適しているのはわかったよ。濃く感じる理由もOK。でも濃くて飲みにくいモンは飲みにくいし絶対に薄めたらアカンのか?といったことを言われそうですが、運動強度が低かったり短時間であれば薄めてもいいと思います。ただまぁ推奨はしないので自己責任で。

スポーツドリンクを水で割ることで液体に溶けている電解質や糖質の濃度は下がります。

電解質濃度が下がるので、同じ水分量を摂取していても身体に必要な電解質の量が足りず、徐々にではありますが低ナトリウム血症を引き起こしやすい状態になっていくことが考えられます。

発汗量や汗に含まれる電解質の濃度、利用する糖質の割合等は個人差がとても大きく一概に言えないのが事実なので、自分の身体の事を正確に把握しているのであれば、自分の体質に合わせたオリジナルスポーツドリンクを作ってみるのも面白いかもしれません。

ですがそこまでこだわりが無いのであれば、市販のスポーツドリンクをそのまま利用するのが無難だと言えそうです。

まとめ

これから暑くなり、水分補給の重要性は増してきます。

市販のスポーツドリンクを上手く活用して適切な水分補給を行ってライドを楽しみたいものです。

~参考文献~

⑴佐々木繁盛ほか, 仙台大学紀要. 2013, 45, 47-53

⑵Essentials of Strength Training & Conditioning

⑶寺田 新 著 スポーツ栄養学 科学の基礎から「なぜ?」にこたえる

※編集後記※

コロナの影響で在宅ワークに切り替わり早1年が過ぎました。通勤時間が無くなったことで時間をかなり有効に使えている感覚があります。自炊の頻度が増えて少し手の込んだ料理にチャレンジしてみたり、睡眠時間を増やしてみたり、トレーニングに多く時間を割いてみたり…。QOLが爆上がりです。もう通勤に時間を使いたくないなぁ…と心底思っている自分がいます…。

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