骨密度からクロストレーニングを考える

トレーニング
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どうも、アベケン(@abekenblog)です。

サイクリングは素晴らしい有酸素運動であり、自転車は爽快感を感じつつ身体を動かすことのできる優秀な運動器具であるとも言えます。身体に対する負荷も低く、リハビリ等にも利用されます。生涯続けることのできるスポーツと言っても過言ではありません。

そんな自転車ですが、ランニングのような有酸素運動とは異なり骨密度には影響を与えないことがこれまでの研究で分かっています。逆に、自転車をより高強度、高頻度で乗れば乗るほど骨密度は下がってしまうのではないか?という研究結果もあります。

競技のためであれ健康増進のためであれ、身体を動かす上で骨密度は重要な要素のひとつです。

「私は自転車で毎日トレーニングしているから健康だ!」

「健康増進のための運動として自転車に乗っている!」

健康のために運動を続けていたのにある日突然医者から

「あなた骨密度が低いですね…ちゃんと運動しないとダメですよ?」

と言われてしまうほど悲しいこともありません。

特にデスクワーク中心の生活+運動習慣は自転車のみというパターンは骨密度を高める機会がないため、骨密度は加齢に応じて低下の一途を辿ります。

最近はリモートワークという働き方も浸透しつつあるので、在宅でのデスクワークだと骨密度を増やす機会がますます少なくなります。

本記事では骨密度を保ちつつ、自転車を長く楽しむにはどうすればいいか?を考えていきたいと思います。

時間がない人向け先出し結論

・様々な運用様式を日常生活に取り入れよう!

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自転車では骨密度は増えない!

自転車様式の運動では骨密度は増えないことが研究でわかっています。

運動をしていない人とランニングをする人と比較しても、運動していない人と同じくらいの骨密度でした。それに対してランニングをする人は運動していない人と比べて骨密度が高かったという研究結果があります。

骨は身体を構成する基礎の部分であり、筋肉が収縮して骨を動かすことで身体は動きます。

骨密度は通常加齢によって低下していきます。特に女性はホルモンの関係で骨密度の低下が男性と比較して大きいと言われています。骨粗しょう症の診断がつく女性が多いのはそのためです。

そして自転車様式の運動では骨密度の低下にブレーキはかけられない…。

ではどうしたらいいのでしょうか?

自転車以外の運動要素を取り入れる

ランニングを実施する人は運動していない人と比べても骨密度は多くなる傾向があることがわかっています。

また、骨粗しょう症と診断された女性に筋トレを実施してもらったところ、骨密度が改善したという研究結果もあります。

骨の原料となるカルシウム取ればいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、カルシウムだけでは骨密度は改善しないという研究結果もあり、これらのことから骨密度改善には物理的な刺激:具体的には「骨に対する圧力」が必要なのではないか?と考えられています。

そう言われると、ランニングは着地時に地面に加えたチカラの反発力が骨を含む全身にかかります。

筋トレも、自重や負荷を加えた状態で動くため骨に圧力がかかります。

クロストレーニングのすゝめ

メインとなる運動様式とは異なる運動のことを「クロストレーニング」と呼んだりします。

例えば自転車とランニング、自転車と筋トレ、自転車とバトミントン、自転車とフットサル…

メインの運動様式とは異なる運動を取り入れることで、様々なメリットがあります。本記事では主に自転車乗りの骨密度増加に焦点を当てていますが、それ以外にも

・メインの運動様式では鍛えられない部分を鍛えることができる。

・気分転換、リフレッシュ

・筋トレの場合は競技に必要な筋力を強化

※筋力トレーニング×持久トレーニングの組み合わせは特に「コンカレントトレーニング」と呼ばれたりしますがここでは詳細は割愛します。

といった副次的な効果があります。

注意点

骨密度を高めるためにクロストレーニングを取り入れよう!とは言え、メインの運動様式は自転車です。

クロストレーニングとして取り入れた運動様式が何であれ、あまり強度が高かったり運動時間が長かったりすると疲労が溜まってしまい、メインの運動様式に支障が出てしまうようでは本末転倒です。

あくまでも身体に違う刺激を入れてみよう程度から始めてみましょう。(ウォーキングやレクリエーションレベル)

まとめ

自転車に乗る理由は人それぞれです。

単に気分がいいから、競技として乗っている、移動手段として、長距離走るのが楽しいetc…。

自転車に楽しく長く乗るために、また健康寿命を延ばすためにも自転車以外の運動様式を取り入れてみるのはいかがでしょうか。

■参考文献

Stewart, A. D. and J. Hannan (2000). “Total and regional bone density in male runners, cyclists, and controls.” Medicine and science in sports and exercise 32(8): 1373-1377.

Barry, D. W. and W. M. Kohrt (2008). “BMD decreases over the course of a year in competitive male cyclists.” J Bone Miner Res 23(4): 484-491.

Abrahin, O., et al. (2016). “Swimming and cycling do not cause positive effects on bone mineral density: a systematic review.” Revista brasileira de reumatologia 56: 345-351.

O’Bryan, S. J., et al. (2022). “Progressive Resistance Training for Concomitant Increases in Muscle Strength and Bone Mineral Density in Older Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis.” Sports Med.

Nagle, K. B. and M. A. Brooks (2011). “A Systematic Review of Bone Health in Cyclists.” Sports Health 3(3): 235-243.

※編集後記※

毎年夏になると指の間にあせもができて痒くてしょうがないんですが、今年はすでにあせもができてしまって戦慄しています。例年だと8月に入ったあたりからできるんですが、早すぎる…。

痒いと夜寝つきが悪くなったり日中不快な気分になったりするのであせも期間は短い方がいいのですが…今年は長い夏になりそうだ…。

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