【論文レビュー】高重量の筋力トレーニングをするとサイクリングエコノミーが改善する

論文レビュー レビュー
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どうも、アベケンです。

今回は前々から課題として取り組んでいる、英語の論文レビューをしてみます。英文読んで解釈するなんてやったことないのでメッチャ時間かかりました…が、コツコツと積み重ねて知見を深める一助になればいいなーなんて考えながら細々と続けていきたいと思います。

【タイトル】

Maximal strength training improves cycling economy in competitive cyclists.

こちらで全文が公開されています。

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【方法】

13人(男10人、女3人)のトレーニングを積んだサイクリストが実験に参加。8人(男7人、女1人)を実験群に、5人(男3人、女2人)を対象群に振り分けた。

被験者は実験6カ月前から筋力トレーニングを実施せずに本実験に参加した。 全ての被験者が8週間の実験を実施した。

・実験群は通常の有酸素トレーニングに加えて最大重量トレーニング

・対象群は通常の有酸素トレーニングのみ実施した。

実験群の最大重量トレーニングは、ハーフスクワットを4RM、4セット、週3回実施した。

【結果】

8週間のトレーニングを実施し、実験群、対象群共に最大酸素摂取量の70%出力におけるサイクリングエコノミーの改善が見られ、疲労困憊するまでの時間が伸びたが、実験群は有意に高い値を示した。

また、実験前後で被験者の体重、最大酸素摂取量、LTパワー及びケイデンスに変化はなかった。

【考察】

サイクリングエコノミーとは「燃費の良さ」と言い換えることができます。上記論文では有酸素トレーニングに加えて8週間の最大重量トレーニングを実施することで、対象群と比較して最大酸素摂取量の70%出力におけるサイクリングエコノミーが有意に改善され、疲労困憊するまでの時間が伸びた、という結果になりました。

注目するべきポイントとしては

・被験者は競技を行っているサイクリストである。

・実験前後で体重や最大酸素摂取量、LTパワーやケイデンス等は変わっていない。

という点です。

こういった研究では被験者に運動経験がなかったり、サイクリストでなかったりするのですが、この研究では被験者として自転車競技選手を対象としており、アマチュアサイクリストである我々にとっては好ましい、より近い条件で研究を行っているため、結果もサイクリストにとってより興味深いものになっています。

【まとめ】

自身の経験からも、筋力トレーニングを実施することでペダリング時の膝のブレが少なくなったり、心拍の上がり方が緩やかになったという実感があるので、この結果には同意します。

この研究結果は最大酸素摂取量の70%出力しか計測しておらず、また最大重量トレーニングもハーフスクワットにて実施おり、他の出力や種目を選択した場合の結果は示されていませんが、筋力を高めることでポジティブな結果を得られそうです。

別の研究では筋力トレーニングは有酸素能力の向上を妨げるといった研究もありますが、同時に影響を与えないという研究もあり、現時点で結論は出ていません。少なくとも筋トレを行って最大筋力を高めることでネガティブな要素は少なさそうです。

ただ、最大重量トレーニングは(自分にとって)高重量を扱うトレーニングであり、誤ったフォームや適切な重量を使用しないと怪我や故障につながります。最初だけでも専門家に指導を受けた上で実施することをオススメします。

折角導入するのであれば、効率よく、最大限の恩恵を享受したいですからね。

※編集後記※

通っているジムのバーベルシャフト、握る部分に刻みが入っていて滑りにくくなってるんですが、刻みがデッドリフトポジションを取った際のスネの部分まで及んでおり、ゴリゴリ削って痛いです…。先日はスポーツタイツを履いてても皮膚が削れてしまったため、もう少し厚手のタイツを履こうか迷い中です…。

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